研究
  • 免疫学
  • 老化

ミトコンドリアのタンパク質分解とショウジョウバエの免疫応答

Mitochondrial Protein Degradation and Immune Response in Drosophila melanogaster

Hur Lab · ハーベイマッド大学 · アメリカ・クレアモント · 2024年8月–2025年5月

卒業研究(Hur Lab) · 指導教員:Dr. Jae Hur(生物学科)

※ 英語版を翻訳したものです。正確な内容は英語版をご覧ください。

問い

ミトコンドリアのタンパク質の品質管理を高めると、ショウジョウバエの自然免疫は強くなるのか。

取り組んだこと

  • 卒業研究として自ら立案し、独立して進めた
  • 感染・生存率・細菌量・抗菌ペプチドの測定系を立ち上げた
  • ミトコンドリアのタンパク質分解酵素ClpXPを過剰発現させたハエで検証した

わかったこと

感染により強い免疫応答が起きた一方、ClpXPを増やしても生存率・細菌の排除・抗菌ペプチド量は変わらなかった。

手法 GeneSwitch overexpression · Bacterial infection assays · RT-qPCR

対象 Drosophila melanogaster

評価 Mindlin Prize(最優秀卒業論文賞)

背景

老化と免疫は密接に関わっており、年をとると免疫のはたらきは衰えます。ミトコンドリアのタンパク質を健全に保つこと(ミトコンドリアのプロテオスタシス)は、寿命の延長や老化の遅れと関連することが知られていますが、免疫も支えるのかどうかは分かっていませんでした。

取り組んだこと

老化の遺伝学を扱う研究室に免疫学のプロジェクトを持ち込み、構想から実験、論文執筆までを行いました。ミトコンドリアのタンパク質分解酵素ClpXPを過剰発現させたショウジョウバエ(RU486で誘導するGeneSwitch系)を用い、細菌 Serratia marcescens Db11 による感染・生存率・細菌量・抗菌ペプチド(AMP)の測定系を確立・検証しました。

わかったこと

感染によって免疫応答は確実に活性化しましたが、ClpXPの過剰発現は生存率、細菌の排除、AMPの発現に有意な変化を与えませんでした。ミトコンドリアのタンパク質の品質管理を高めるだけでは急性感染への抵抗性は高まらないようです。ただし、老化やストレスに関わる別の経路を通じて、生体の回復力を支えている可能性は残ります。

スライド
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Fuminori Tanizawa

Fuminori Tanizawa

PhD Student

PhD Student in Computational and Systems Immunology at Stanford Medicine, studying malaria immunity

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